★映画『藁の楯　わらのたて』
「この男を殺してください。御礼として10億円お支払いします」。
凶悪犯・清丸（藤原竜也）に孫娘を殺された政界の大物・蜷川（山崎努）が広告を出す。
人々が懸賞金目当てに殺気立つ中、福岡県警に出頭してきた清丸を、
警視庁まで護送する任務につく銘苅（大沢たかお）と白岩（松嶋菜々子）ほか精鋭５人。
日本中を敵にまわす状況下、５人は清丸を警視庁まで護送出来るのか？

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映画『藁の楯　わらのたて』4月26日（金）の公開を前に、舞台挨拶付き試写会が行われました。
撮影時のことや映画への想いなどを主演の大沢たかおさんと三池崇史監督が
語ってくださいました。

Q. この作品のスタートが福岡ということですが。

◇三池監督：
福岡はこの作品の原作者を生み出した場所です。
「BE－BOP－HIGHSCHOOL」で有名な漫画家・木内一裕さんが、
こういうのを映画にしたら面白いんじゃないかということで書いた、
小説としてのデビュー作なので、産地はどこだと言われると「福岡産」！です。
1人でも多くの方に観ていただきたいです。

Q.結構ありえない設定も多いのですが、最初に台本を読まれた時の印象は？

◇大沢さん：
結果として完成したのが不思議なぐらい。
台本を読んだ時には厳しいかな、できないんじゃないかというのが多かったんですが、
監督にお会いして、挑戦するという気持ちをすごく感じて、
自分もその挑戦する船に乗って、キャストたちと一つになってやろう！と。
実際、現場に入るとみんな意識、熱が高くて、
台本がリアルになっていくのが楽しくてワクワクしてました。


Q.今回豪華キャストですが、他の役者さんたちについて思ったことや
刺激になったことは？

◇大沢さん：
去年の夏に日本と台湾で撮ったんですが、出てくる汗も本物。
セットはなくて、電車も家も高速道路も全て実際のところでやっているので、
僕らも自然とスイッチが入っていきました。
緊迫したキャストやスタッフたち。
松嶋さんも、誤解を恐れずに言えば「男！」みたい。
僕は今まで何度も仕事をご一緒してるんですが、あんなに素敵なかわいらしい方が、
そういうのを一切捨てて現場に入ってきて、ずっと鬼気迫る感じで芝居をされていた。
みんなの士気はすごく高かったと思います。

Q.監督が実際に撮影をしていて感じたことは？

◇三池監督：
そこに立っている人たちは、仕事するとその理由がよくわかるんです。
この役はこういうイメージでこういう風に演じてくださいというよりも、
自分のイメージは持ちつつも、
たとえば銘苅であれば大沢さんが演じる銘苅が生まれてくればいいと。
現場でいろんな人と実験しながらお互いに高めあうんです。
ラストの清丸との対決シーンも、一度段取りをあわせてすぐ本番、
そして本番1回きりでOKでした。
計算ではなく、その現場でガッと生まれてくる感情をそのまま生かす。
迫力がありながら、それでいてどこか冷静に見ているプロっぽさに感心しました。


Q.「凶悪犯に10億円の懸賞金をつける」という衝撃的な設定ですが、
この原作を映画化するにあたって気をつけた点は？

◇三池監督：
最初の分かれ道として、警察官（SP)VS凶悪犯にするのかというのがありました。
SPも1人の人間であって、日本のSPは訓練はしていても実際、拳銃を発砲したことがないんです。
そういう人間の心の揺れなどを撮ってしまうとSPはスーパーヒーローにはなりえない。
でもやっぱりSPも人間であり、僕らからすると悪魔のように見えるどうしようもない
犯罪者・清丸も1人の人間なんだ。そして、ある意味、清丸は自分らしく生きた。
善悪とか強いメッセージではなく、キレイゴトだけでは済まない、
我々の抱えている矛盾のようなものがドンッ！と中心に浮き出て、
映画を支えてくれればいいなと思いました。

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熱い想いでこの映画を作り、それを1人でも多くの人に届けたいという思いが
強く伝わってくるお二人のお話でした。
映画は少し怖い内容でしたが、松嶋さん演じる白岩の「母」を感じるワンシーンに
ホロリときましたよ。

■映画『藁の楯　わらのたて』公式HP：http://wwws.warnerbros.co.jp/waranotate/index.html
4月26日（金）より、中洲大洋、UCキャナルシティ13、UC福岡、T・ジョイ博多、
TOHOシネマズ天神　ほかにて公開です。