映画『ふしぎな岬の物語』吉永小百合さん・竹内結子さん・成島出監督来福

リトル・ママ スタッフ

2014年10月10日 13:58



*Story
岬でカフェを営む悦子(吉永)は、毎日美味しいコーヒーを振る舞い、人々を癒す。
そんな平穏な日々の中にも、岬の人々には小さな変化が生まれ、
思ってもみなかった結末が…。
「でも、大丈夫!仲間がいるから。きっと大丈夫だよ。」

第38回モントリオール世界映画祭で
「審査員特別賞グランプリ」、
「エキュメニカル審査員賞」

のダブル受賞となり、海外からも注目を集めたこの作品。
10月11日(土)の公開を前に、
吉永小百合さん・竹内結子さん・成島出監督が来福されました。

Q.吉永さんが企画から参加された経緯について

吉永さん
成島監督の作品は以前から拝見していて、
是非一緒に仕事をさせていただきたいと思っていましたら
撮影監督の長沼六男さんがひきあわせてくださって、
成島監督との「どんなものをやりましょうか」という
ご相談から始まり、この作品が完成しました。


成島監督
映画監督になった以上、一度は吉永さんとお仕事させて
いただきたいと思っていました。
シナリオ作りから制作が決まるところまでは、プロデューサーという話は
なかったんですが、吉永さんから
「原作探しから一緒にやったので、最後まで責任を持つためにお受けしましょう」
と言っていただき、お願いすることになりました。


Q.台本を読んでの感想は?

竹内さん
この(台本の)世界の中に、その場所に行ってみないとわからない、
悦子さんの淹れるコーヒーの味などを再現していくと、
もっといろんな色がついたり、香りがしてくるような作品になるだろうと感じました。
そして、読んでいて心穏やかになりました。

Q.吉永さん、竹内さんの共演してのお互いの印象は?

吉永さん
初めての共演だったんですが、以前からチャーミングな方だと思っていました。
実際にはもっとフレッシュでナチュラルで、
芝居じゃなく、昔から知り合いだったおばと姪みたいな感じがして、
お芝居がやりやすく、良い時間を過ごせました。

阿部さんとも初めてだったんですが、モデルの頃から存じ上げていて、
すくすくと大きくなって素晴らしい存在感を示してらっしゃる。
今回の役もとても難しい役なんですが、研究に研究を重ねて
演じてらっしゃいました。

鶴瓶さんとは3本目なんですが、お互い気持ちを通じ合わせる役だったので、
ラストの別れのシーンや鶴瓶さんの表情は、いつまでも心に残っています。

竹内さん
この道を志したからには、(吉永さんと)一度はご一緒したいと思っていたので、
オファーをいただいてとても嬉しかったです。
こんなチャンスが私に巡ってくるのかと。
そして、吉永さんから「よろしくお願いします」との直筆のお手紙をいただき、
これは家宝にしなくちゃと思っています。

実際にお会いして、とても緊張していたんですが、
今回プロデューサーとしても現場にいらっしゃる吉永さんは、
現場をテキパキと切り盛りしてくださる、姐さんというか、
頼もしい先輩といいますか、追いかけたくなる背中を見ていて、
私は安心してこの船に乗ればいいんだと思えるような、
緊張がスッと抜けていくような感じがありました。
とても頼もしく素敵な姐さんでした。

阿部さんと鶴瓶さんは、お会いするたびに小百合さん自慢をなさっている。
「僕の方が手紙を多くもらった」とか「僕は焼肉を食べた」とか。
私は今回こうやって福岡に来たことで、ご飯を食べましたし、
自慢したいことが、今蓄積中です。


Q.この作品のモデルとなったカフェに行かれたそうですが

吉永さん
実際のカフェも家事で焼けてプレハブのような形で営業しているんです。
とても素敵な場所で、モデルとなった玉木節子さんも包容力があって
みんなを迎えてくれるような…。
毎日、撮影が終わってコーヒーをいただくのが楽しみでした。
そして、なんといっても、景色が絶景なんです。
東京湾に面して、向こう側に富士山が見えて、日が沈むのが見えて、
そういうところで撮影ができて、心が癒されました。

Q.福岡は若手のコーヒーマンが頑張っています。
応援メッセージをいただければ


吉永さん
実はコーヒー党ではなかったんです。
ハーブティとか紅茶をいただいてたんですけれども、
今回本当に美味しい淹れ方を教えていただき、
焙煎の仕方、豆をミルして、それをネルでドリップして淹れる、
手作りの良さを知りまして、コーヒー党になりました。
そして、コーヒーは人に安らぎを与える力が非常に強いと思っています。
朝、そのやり方でコーヒーをいただいてるんですけれども、
仕事に疲れた方や心が沈んでいる方は、コーヒーの香りを楽しまれたら
心が晴れるのではないかと思います。

Q.モントリオール世界映画祭での受賞の感想と
本作は福岡出身・米倉斉加年さんの遺作となりましたが
その思い出を


成島監督
モントリオールには行けなかったんですが、
受賞の知らせをメールでいただいて知りました。
遠いカナダの地で受賞できたことは
映画のラストシーンとつながっているようで、
本当に嬉しかったです。

吉永さん
賞をいただいたのは夢のようなことでした。
8月27日に阿部さんとモントリオールに向かう成田空港で
米倉さんの訃報を聞きました。元気なドクターの役でしたし、全く信じられなくて。
でも、その時に、米倉さんがモントリオールの結果を
とても楽しみにしていたという話をうかがって
「米倉さん、やりました!」と思いました。
今回の作品で米倉さんを偲んでいただきたいと思います。

2014年10月11日(土)全国ロードショー
■「ふしぎな岬の物語」公式HP
http://www.misaki-cafe.jp/

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